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心の病とともに・・ 野いばら姫の日記

心の病とともに・・ 野いばら姫の日記

野いばら姫の物語(ACの記憶)

 私の家族の系図を紹介します。

 野いばら姫(私)40歳 過去10回の転居を繰返したさすらいのAC
                18年勤めた会社を全般性不安障害で退社  健全主婦を目指してリハビリ中

 ダーリン  (夫)4*歳 私を支えてくれる。顔は怖くて心は優しい3兄弟の長男 軽うつ治療中

 アスペ王子   (長男) 11歳 アスペルガー症候群 
 アトピー王子   (次男) 7歳 アレルギーのかいかい病
 ポニョ       (長女) 5歳 2歳児に間違われる 自称「ママのペット」

 国王陛下  (義父)   ダーリンの父上 マイペースな頑固爺
 ばあや   (義母)   ダーリンの母上 地方地主の末娘

 白雪姫   (実母) 野いばら姫の母 境界性(ボーダー)人格障害
 小人の王様(実父) 野いばら姫の父 アスペルガーかも

 魔女   (祖母) 白雪姫の継母 白雪姫を境界性人格に育てた


 ちょっと昔、先の大戦で実母を亡くした白雪姫は、継母の魔女にそれはひどくいじめられて育ったために、境界性人格障害になってしまいました。美しく成長し、生真面目な小人の王様と結婚した白雪姫は、魔女の手を逃れて金山を巡る小人の王様の遠征に喜んでついていったのでした。
 しかし、その中で生まれた野いばら姫は、度重なる移動と寂しさ、白雪姫の躾の厳しさに次第に心を病んでいくのでした。 野いばら姫は、美しい母・勤勉な父へのコンプレックスと、魔女と白雪姫が使うコントロールという魔法に縛られ、従順な娘へと成長します。

 ある日、野いばら姫は小さな王国の王子と相思相愛になりました。有力者との結婚を望んでいた両親は反対します。母の白雪姫は小さな王国を蔑み、父の小人の王様は他の縁談を持ち込みます。しかし野いばら姫は挫けませんでした。白雪姫が急な病で倒れ、弱気になった両親は、野いばら姫に結婚を許しました。

 野いばら姫は結婚し小さな王国に幸せに暮らすはずでした。
 しかし第1王子はアスペルガー症候群、第2王子はアレルギー性喘息と皮膚炎、王女は心臓病を持って生まれてきたのでした。野いばら姫は悩みます。「私のような女は結婚すべきではなかった・・・」
 小さな王国の王子は言いました。「完璧な人間なんか面白くない。俺だって完璧ではないし、みんなお互い様なんだ。」
 その頃から、野いばら姫にかけられた魔法が解けていったのです。完璧だと思っていた両親の冷たい仕打ち、魔女が白雪姫と野いばら姫にかけ続けていた魔法の秘密がだんだんと分かってきたのです。

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 わたしのおかあさんは、白雪姫なのよ! って、思ってた。

 スタイル抜群で、モデルにスカウトされたことがあると、お妃さま(後の魔女)の自慢の娘だった、と思ってた。


 わたしのおとうさんは王様よ! って思ってた。

 とっても頭が良くって、いつもお土産を買ってきてくれるの。お爺さまの自慢の息子だった、と思ってた。


 でも、白雪姫は継母に育てられた境界性人格障害で、小人の王様はアスペルガーだった。

 すべてに気がついたとき、わたしの苦しみが始まった。いいえ、魔法は赤ん坊のときからかけられていた・・・。

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 こんなことでACを名乗るなと思う方もあるでしょう。甘ちゃんねって。
 確かにそうなんです。でも、わたしは苦しんでいます。

 自分が子育てを始めて、これほど巧妙な虐待はなかったと感じるのです。わたしは自分の価値観が、健全なものなのか自信がありません。自分と違う価値観を持つ人と付き合うことが苦手で、わたしをいろいろな意味で傷つける人を許すことが出来ないのです。そしてそのことに、とても罪悪感を感じてしまいます。だから、自分が傷つけられても相手を許そうと努力してしまい、それを繰り返すうちに最終的には関係が崩壊してしまうのです。これは子供を育てる上では致命的な欠点です。

 そして、いつも何をしていても「お前はもっと頑張れる。もっと良い結果を望むべきだ。」という声が聞こえるのです。
 誰のために? 何のために?

 彼らの中で、本当に子供が可愛かったら、子供の自主性を認められたら、こんな物語は生まれません。
 彼らにとって、子供というのはアクセサリーに過ぎないのです。道具に過ぎないのです・・・。


 わたしのようなACがたくさんいるはずです。
 苦しんでいたら、苦しいことを受け入れて下さい。



著者: クリスティーヌ・アン・ローソン
ボーダーラインの母親の四つのタイプ(みなしごタイプ―はかなげな母親/かごの鳥タイプ―引きこもる母親 ほか)(迷える子どもたち―「完璧な」子どもと「くずの」子ども/あてにならない父親たち)(みなしごタイプの母親をもつ娘たちへ―救おうとしてはいけない/かごの鳥タイプの母親をもつ娘たちへ―恐怖をあおってはいけない ほか)



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